2019/04/07

社会福祉の逆進性 新手の共産主義 第1章

まえがき

公営社会福祉は共産主義であり、共産主義は全体主義です。

かつて全体主義国家は市民を逮捕殺害し、世界大戦まで引き起こしました。21世紀の福祉国家は一見正反対の存在ですが、実はとても危険な方向に進んでいます。このまま20年もしたら我が国は実質的に恐怖の全体主義国家となるでしょう。

私は共産主義者の家庭に生まれ洗脳されていました。若者や子供たちの未来の為に警告せずには居られません。


第1章 ある青年

正反対のふたり
  ある栃木県の農村。高校の同級生だったA君とB君は地元の同じ工場に就職し、月給は20万円。そこから5万円の税金が天引きされ、15万円が手取りでした。倹約家のA君は実家に毎月4万円を入れ、小遣いは1万円。6畳間で寝起きし、外食は滅多にせず、酒もタバコもやらず、昼食はファミマのおにぎり2個セットと豆乳で300円。学生時代の貯金で買った12年落ちのアルトで通勤。こうして毎月10万円を貯金しました。

 一方のB君は楽天家。15万円の手取りは1円残らず使いました。家賃5万円の2LDKに一人で住み、料理が面倒なので毎週何度も外食。愛車はローンで買った新車のハチロク(赤)で、飲み会にも良く参加して運転代行で帰りました。

 そうして2年半ほど働き続けたある日ついに大恐慌が再来しました。6か月後そのあおりでA君とB君の会社も倒産し、就職からちょうど3年で二人は失業します。

 失業保険は毎月10万円。A君の貯金は毎月5万円に減りました。B君は毎月5万円の節約が必要になりました。今回の不況は失業率が20%を超える未曽有の規模。二人とも全く仕事にありつけず1年が経過しました。

 失業保険が停止して困り果てたB君は生活保護を申請。審査の結果毎月10万円の支給と税金の免除(国税、地方税、医療保険税、年金保険税)が決定しました。B君の話を聞いてA君も生活保護を申請しました。会社も給料も失業した日も全く同じ二人ですから当然A君にも生活保護を受ける権利が有るでしょう…


勤勉への罰
 A君は頭が混乱していました。何かがおかしいのは確かなのですが、何がどうおかしいのか言い表せず、イライラしました。A君に保護費は出ませんでした。預貯金が有る事が理由でした。自宅の屋根無し駐車場に停めたアルトの中で向かいのアパートの赤いハチロク(農村なので所有継続が認められた)を見つめていました。

 A君はこれからの事を考えました。「来月以降は毎月5万円を貯金から取り崩さなくてはならない。5万円のうち4万円を実家に入れて、1万円の小遣いをやりくりする暮らしが続くのか。一方のBはこれまで散々贅沢を楽しんだくせに毎月10万円も受け取れるのか。そのうえ僕には健康保険税の請求書まで来ている。所得無いのに。Bはこれも免除。しかも医療費をいくら使っても請求は0円だなんて…。」

「もっと良いクルマが欲しかったし、食べたい物も沢山あった。これまでの努力は一体何だったんだろう。」 






(231102 制度や数値の誤りを訂正し加筆修正 要点を明確にするため少々極端な設定をしています)